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操縦教育証明の特徴

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航空機のパイロットの免許(航空従事者技能証明)には沢山の種類があります。

飛行機・回転翼航空機・滑空機・飛行船から始まり、単発・双発、陸上・水上、そして、型式限定。航空法的に言えば、パイロットの免許は「航空機の種類、等級、型式について限定」(航空法25条)されています。自家用・事業用・計器・定期運送用操縦士の各技能証明について上記の限定がされるわけですね。

日本の航空業界の中で所持者が少ないのは「操縦教育証明」です。果たして「操縦教育証明」とはどのような資格なのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。

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操縦教育証明とは

次に掲げる操縦の練習を行う者に対しては、機長としてその使用する航空機を操縦することができる技能証明及び航空身体検査証明を有し、かつ、当該航空機の種類に係る操縦の教育の技能について国土交通大臣の行う操縦教育証明を受けている者でなければ、操縦の教育を行つてはならない。
一 定期運送用操縦士、事業用操縦士、自家用操縦士又は准定期運送用操縦士の資格についての技能証明を受けていない者が航空機に乗り組んで行う操縦の練習
二 操縦技能証明及び航空身体検査証明を有する者が当該技能証明について限定をされた種類以外の種類の航空機に乗り組んで行う操縦の練習

航空法 第34条

つまり、特定の操縦の練習を行う者に対して、操縦の教育をする時に必要になるのが、「操縦教育証明」と言えます。

操縦教育証明の累計取得人数

では、どれ位の人数の人が操縦教育証明を取得しているのでしょうか?

国土交通省参考資料

国土交通省の資料によると平成21年度までの累計で1,866人しか国内では取得していません。更に、有効な航空身体検査証明を有する操縦教育証明保持者の数は430人でした。

パイロットとして航空機に乗り込むためには有効な航空身体検査証明が必要になります。

つまり。

操縦教育証明を所持している人の中でも、有効な航空身体検査証明を有し「飛行教官」として働けるのは、平成21年度時点では日本にはたったの430人しかいなかったという事です。

しかし、一部の機関を除いて一般的には「飛行教官」に高い給料は出ません。

希少性が高いということは価値が高いということです。普通に考えれば、操縦教育証明を保持する「飛行教官」の給料は高くなりそうなものですが、現実はそうなっていません。

何故、希少性が高いにも関わらず、給料は高くないのでしょうか?

操縦教育証明が必要になるのはどんな時か?

希少性が高いにも関わらず、給料が高くない理由は「操縦教育証明が必要になるのはどんな時か?」を考えることで見えてきます。

先程の航空法34条をもう一度見直してみましょう。

次に掲げる操縦の練習を行う者に対しては、機長としてその使用する航空機を操縦することができる技能証明及び航空身体検査証明を有し、かつ、当該航空機の種類に係る操縦の教育の技能について国土交通大臣の行う操縦教育証明を受けている者でなければ、操縦の教育を行つてはならない。
一 定期運送用操縦士、事業用操縦士、自家用操縦士又は准定期運送用操縦士の資格についての技能証明を受けていない者が航空機に乗り組んで行う操縦の練習
二 操縦技能証明及び航空身体検査証明を有する者が当該技能証明について限定をされた種類以外の種類の航空機に乗り組んで行う操縦の練習

航空法 第34条

噛み砕いて簡単に言ってしまえば、操縦教育証明が必要になるのはズブの素人に教える時だけとういうことになります。それ以外は操縦教育証明は不要なのです。

つまり、ズブの素人でなければ、操縦教育証明を持っていなくても教えること(インストラクター)が出来るということです。

具体例で考えてみましょう。

自家用操縦士の免許を持っている人がJCABの事業用操縦士の免許を取得しようとして、国内のフライトスクールで訓練を受けようとするとき、インストラクターは「操縦教育証明」を持っている必要はありません。訓練を受けようとする人が既に自家用操縦士を取得しているためです。

ですが、何も免許を持っていない人が国内で訓練を始めようとする場合、インストラクターは「操縦教育証明」を保持している必要があります。

全体として教官が何人いて、その内の何人が操縦教育証明を保持しているかは、日本国内のフライトスクール選びの一つの参考になるでしょう。

おわりに

自費でパイロット訓練を始めようとする多くの方は、最初に海外に行きます。海外で取得した免許を自家用に書き換えた上で日本の訓練を始めます。

そんな背景もあって指定養成施設でもなければ「教育証明」が必要になる場面も少ないのかも知れませんね。

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