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これから自費でパイロットになろうと言う方とお話をすると、沢山あるプロのパイロットの中でもエアラインパイロットを目指す人が殆どです。そんな方々に改めて聞いてみたいことがあります。

本当にやりたいのはエアラインパイロットですか?

知らないだけで、魅力的なプロのパイロットは沢山あります。今回は、世界中で活躍する沢山の種類のプロパイロットの動画を紹介します。紹介する動画に登場する方々は皆楽しそうにやっています。

ただ、それぞれの分野ならではの苦労があることは忘れないようにしたいですね。人間はいつもないものねだりらしいので。動画を見て「ほえぇ。色々なパイロットがあるんだなぁ」と少しでも参考になれば幸いです。

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レジャー関連パイロット

スカイダイビングパイロット

分かりやすいですね。スカイダイビングしたい方を上まで連れて行くパイロットです。余談ですが、スカイダイビングの料金は何処まで上昇するのかによって変動するのが一般的です。

天気の良い日をメインに飛んで、キレイな海、パリピなお客さん(そうでもないか笑)。

最高かよ。と、思う所ですが、飛行機という遠くに行ける乗り物に乗っていながら、余り遠くには行けないのはスカイダイビングを生業とするパイロットの方のジレンマかも知れません。

エアショーパイロット

曲技飛行の展示を専門とするパイロットです。日本人では室屋義秀さんが有名ですね。

でもね。飛行機やってるならボブ・フーバー!ボブ・フーバーを知らないパイロットは全員モグリと思っています(冗談です笑)。

一度でも飛行機に乗って自分で操縦したことある方(特にプロとしての免許を持っているような方)は、ボブ・フーバーのエアショーの動画を見たらぶったまげること間違いなしです。特に、紹介している動画はもはや「バグレベル」です笑。

地域の生活密着型パイロット

上手いこと分類出来なかったのですが「地域の密着型パイロット」で納得してください。

アグパイロット(農業パイロット)

アグとは “Agriculture”(農業)のことで、農薬散布などに従事するパイロットを指します。

「職人のパイロット」と聞くと、真っ先に脳裏に思い浮かぶのはアグパイロットか次の段落で紹介するブッシュパイロットなのですが、私だけでしょうか。

「自由に空を飛ぶ」ということが最も適切な気がします。オートパイロットも殆どの場合はついていないでしょうし、飛行速度もべらぼうに速い訳でもありません。「体の延長としての飛行機」がギリギリ許容される領域といいますか、そんな感じです。ソロクロスカントリーの帰りにアグパイロットが飛んでるのを眺めるのが好きだったなぁ〜。

ブッシュパイロット

「ブッシュ(Bush)」は草とか雑木林とかそんな感じのことを意味する英単語です。早い話が「整備・舗装されていない場所から離発着する」のがブッシュパイロットです。飛行機という乗り物の優位性を最大限に活かしているパイロットの一つでしょう。

ツッコミどころが多すぎる最高の動画です。

まずね。ハンドプロップがノーマルプロシージャーってどういうことよ。こちとら人生で一回しかやったことないよ笑。そして、アラスカの広さ笑。テキサス・カリフォルニア・モンタナ州の合計よりも広いのがアラスカ州。やばすぎでしょ。

Flying is their only way of life.

かっけぇ。アラスカのブッシュパイロットは有名で、小説やエッセイ・ノンフィクションの作品なんかでも登場することがありますよね。映像を見ても大冒険って感じがぷんぷんです。

救急輸送機パイロット(ドクターヘリの飛行機版)

MEDEVAC Pilot。救急輸送機のパイロット、つまりは医療パイロットのことですね。

日本ではドクターヘリ以外の救急輸送機は馴染みがありませんが、ニュージランドやアメリカでは飛行教官などのプロパイロットとしての最初の仕事の後に、 MEDEVAC Pilot としてキャリアアップしていく例も少なくないようです。

動画での仕事ぶりを見る限り精神的に過酷そうです。医療領域のパイロットですので、急病人を運ぶミッションも当然あるはずです。急病人が後ろに乗っていて(飛行機によってはコクピットから見える状態で)いつも通りに業務を行うのは簡単ではなさそうです。

旅客輸送パイロット

ビジネスジェットパイロット

「私的」に飛行機を使う個人や法人をお客さんとして、求められた場所へ連れて行くパイロットです。プライベートジェットやコーポレートジェット等と言われることがあります。

ビジネスジェットパイロットをしているアメリカ人の友人がいますが、何と言っても魅力は路線でしょう。機体や所属する会社にもよりますが、要望に応じて文字通り「世界(国)中を飛び回る」パイロットと言えます。

定期便が就航していないような世界中の辺鄙な空港に行ける確率が最も高いでしょう。めっちゃカッコいいやん。

エアラインパイロット

説明不要ですね。少し定義が微妙(?)ですが、中規模以上の旅客・貨物機のパイロットを指すと認識しています。

日本語の映像コンテンツでエアラインパイロットの生活ぶり(業務中の映像を含むもの)を紹介するものは皆無ですので、アメリカのリージョナルパイロットの生活ぶりを紹介した動画です。

完璧な動画だと思います。ほぼ全ての場面が網羅されていますし、編集もええ感じです。

研究職パイロット

ハリケーンハンター

ハリケーン(台風)に突っ込むのが仕事のパイロットです笑。もちろん研究目的で、他にも沢山の業務があると思います。

 

Today, we gonna take a look out hurricane Bonnie.

ちょっと近所の空港に行ってくるみたいなテンションでサラッと言ってるけどやばいよね。やばすぎるよ笑。

日本であれば自衛隊やJAXA、アメリカであれば米国空軍・海軍やNASA・NOAAなどが類似したミッションにつける可能性があります。JAXAでは、招聘職員採用という形でリサーチパイロット(最後の募集は2018年)という職種のパイロットを不定期で募集しています。

最後に

紹介したプロパイロットの中には日本でなることは難しいものもあります。かと言って、海外で日本人としてズブの素人からスタートして、パイロットとして働けるようになるまでは簡単な道のりではありません。特にビザの問題が大きな障害になります。

それでも、もし、本当に目指してみたいパイロットがあるのなら、生き方の一つの選択肢として考えてみることは悪いことではありません。

全人類、平等に、人生一回ですからね。