前回、パイロット訓練生におすすめの航空映画・ドラマを紹介しました。
緊急事態宣言で外出自粛要請が出されている現状です。パイロット訓練生の皆様、どのようにお過ごしでしょうか。訓練が停止している訓練校が殆どのはずですが、必要な対策を講じ、訓練を継続している訓練校もあると聞いています。今回は「パイロット訓[…]
今回も同じ趣旨で、パイロット訓練生におすすめの航空にまつわる6つの書籍を紹介します。「お題」は設定しません。どんな「お題」が設定出来るかコメント等で是非教えて下さい。
それでは、いってみましょう。
グッド・フライト、グッド・ナイト パイロットが誘う最高の空旅
現役パイロットが執筆したエッセイ。パイロットとしての業務を作家の視点で表現豊かに執筆されています。
航空関連作品の中で最も好きな作品で、好きすぎて原著も英語で読みました。原著が素晴らしいのは勿論ですが、日本語の翻訳も素晴らしいです。
常に手元に置いておきたい本の一つです。タイトルや装丁があなたに刺さらなくても騙されたと思って読んでみて下さい。
「雲」の楽しみ方
雲の基本形から（10種雲形）世界中の珍種まで、写真と図版で紹介しています。各国でベストセラーになった科学読み物です。
プロのパイロットを目指す方や、パイロットの方で空を眺めるのが嫌いな方はいるのでしょうか。多分居ないですよね。空を眺めて、「うわっ。今日のフライトは嫌だなぁ」とかはあるかも知れませんけど、流れる雲を見たり、夜空を眺めるのは良いですよね。
本書を読んで、雲を眺めるのが益々好きになりました。世界に現れる珍種の雲もいつか見てみたいですね。
フライトアテンダント爆笑告白記 – 機上の奇人たち
フライトアテンダント歴16年の黒人男性が、自分の経験や見聞きしてきた空の旅のエピソードをまとめたエッセイ。
信じられない話ばかりが面白可笑しく描かれていて、最後まで退屈することなく読み進めることが出来ます。日本の航空会社では、事情が異なるのかも知れませんが、フライトアテンダントの方々に対する尊敬が深まりました。
エアラインに関わらず、パイロットを目指す方々は、自分が複雑なバリューチェーンの中で一つの価値を作り出しているだけの存在に過ぎないことを再確認しましょう。
プラネテス
宇宙開発によって生まれた宇宙ごみを回収する業者を描いたSF漫画です。
全4巻完結。コンパクトでテンポも良い漫画です。飛行機のパイロットとは少し離れた宇宙ものの漫画ですが、航空と宇宙は類似する点が多いためオススメさせて頂きます。アニメ化もされているようですが、アニメの方は見ていません。
同ジャンルでは、宇宙兄弟も良い作品ですが「①連載継続中であること②長すぎること」からプラネテスを推します。
機長の心理学 – 葬り去られてきた墜落の真実
BOACパイロットかつ心理学者である著者が、多くの航空機事故を「人間」の側面から分析している書籍です。
抽象的な話と具体的な話のバランスが非常に良く、エアラインパイロットを目指すものとして大変学びになる一冊です。何度も読んで、研究や勉強に活かす価値があります。
文庫本ではあるものの、結構な厚さがありますのでシッカリと読もうとすれば時間がかかります。
機長の判断力 – 情報・時間・状況を操縦する仕事術
パイロットの仕事を技術者・操縦者としてではなく、ビジネスマン・プロジェクトマネージャーとしての側面から捉え「どんな仕事にも共通する普遍の仕事術」を切り出し、まとめた書籍です。著者はエアラインの現役機長ですが、内容的にはビジネス書です。
ビジネスパーソンの基本とも言える、重要な抽象的概念が多数まとめられています。特に「パイロットをプロジェクトマネージャーとして捉えてみる」視点は、前職の経験もあり、すんなりと腹落ちしました。エッセンスとなる部分は何度も読んで自分のパイロット人生に活かしていけると感じています。
社会人としての就業経験があるパイロット訓練生に特にオススメの一冊です。
最後に
私の周りでは、本を読む方が少なく、読んだ本についてお話をする機会も少ないです。
本好きのパイロット訓練生の方々に参考になれば幸いです。どんな「お題」が設定出来るか、コメント等で是非教えて下さい。
当ページで紹介されていない書籍でオススメがあれば、コメント等でご教授下さい。
次回は、「パイロット訓練生におすすめの航空関連YouTubeチャンネル7選」をお届け致します。（2020年4月24日17:00公開予定）次回で「パイロット訓練生〇〇すべき□□、△選」シリーズは終了です。
